自分育て

#9 好きなことを育てる技術

好きも一種のエネルギー

#3で「好きは育てるもの」というメッセージを書かせていただきました。
じゃぁ、勝手に育っていくのか?
と言いますと、もちろんそんな事はなく、
育てていくにはある程度の技術が必要だと思うのです。

「好き」と同じような事が「愛」にも言えると思います。
「愛は永遠」と形容される事がありますが、
そうあって欲しいという理想であって、
どちらかといえば「愛は一瞬」という方が、
的を得ているのではないとさえ感じます。

「愛」とは太陽が放つ光と熱のようなエネルギーであり、
「愛のエネルギー」は出力主によって多い少ないが決まる事になるのではないでしょうか。

「好き」も同じで、
個人、例えばあなたからどれだけの「好きエネルギー」が発するのか?
が重要になると思います。

この「好きエネルギー」は、独自の興味や情熱によって駆動され、
個人の独特な特性や能力を反映しています。
例えば、ある人が音楽に強い情熱を感じる場合、
その情熱はその人特有のエネルギー表現であり、
その人と「音楽」との間に重力のようなものが作用します。
そしてやがては地球と月のように一旦軌道が定まるとグルグルと回り続けるのです。
人によっては、その衛星のような星に似たものが、
木星のように複数存在するのでしょう。
それは趣味であったり、家族であったり、仕事であったり。
従って、その人がエネルギーを傾けているものは、
「その人独特の太陽系のようなもの」とも言えるのではないでしょうか?

そうなると、その太陽系は大きいものから小さいもの、
星の数が多いもの少ないものが出てくるでしょう。

また、好きな事はいつかは「飽き」がやってきます。
つまり維持する重力の低下があるのです。
そこからもっと掘り下げ、重力を復帰させたり、より強くするのか?
もしくは放り出して他のものを探すか?
それぞれ違ってくるでしょう。

掘り下げられる人の場合、
疑問力というか、探究力が備わっている場合が多いように思います。
だから、ある程度教えられた通りに動く人や素直な人よりも、
天邪鬼な人の方が好きを育てる技術は高いかもしれません。

童心と趣味の重要性

好きを育てるのに「童心」は、重要な役割を果たします。
子供の頃の無邪気な好奇心は、
世界を新鮮な目で見ることを可能にし、
新しい興味を見つけるきっかけを提供します。

現代の教育は、
この童心を育てることをせずに、逆に潰してしまう。
例えば私の世代は昆虫採集というのが男の子の趣味の一角を担っていました。
そして、夏休み前になると、
「昆虫採集キット」なるものが書店で積み上げられていたのです。
また、プラモデルは趣味の王様だった。
現代では昆虫を取りたくても、山に入るなと言われるし、
プラモデルはシンナーが身体に良くないとか、
シンナー遊びを覚えたらどうするなどと敬遠されます。
魚釣りも水の事故が危ないし、
結局のところ家でゲームぐらいになってしまう。

だから現代の子供のやることは、
学校から帰宅後も塾で勉強することと、
空き時間にスマホでゲームをすることぐらいしか残っていない。
公園ではボールを蹴ることも、
キャッチボールすることも禁じられている。
これでは趣味も見つけることも難しいし、
好きを育てる楽しみを知る事もできない。

もしかしたら、
家庭に何らかの事情がある方が、
子供は自由に育つかもしれないという、
非常に歪な状況下だ。

現代社会は個人個人が自分の童心を守り、
大事にしなければ壊されてしまう。

童心を保つための戦略

  1. 新しい体験に開かれた心を保つ:日々の生活で新しいことに挑戦し、
    様々な体験に心を開くことが重要と言えます。
    これによって、新しい趣味や情熱を発見する機会が増えます。
  2. 過去の趣味に戻る:子供の頃に楽しんだ趣味や活動に再び取り組むことで、
    失われた童心を取り戻す可能性があります。
  3. 自然とのつながりを深める:自然の中で時間を過ごすことは、心を落ち着かせ、
    創造的な思考を促進します。

色んなものを見て触って、
そして幾つになっても純真無垢に踏み出す勇気を持つこと。
一歩踏み出さない限り無趣味のまま。

踏み出すことをリスクと考える人もいますが、
失敗も成功も全てリターンと考えれば気楽に何でも始められます。

好きなことを育てるための技術

好きなことを育てるためには、以下のような技術が役立ちます:

  1. 継続的な探求:好きなことに対する深い理解と熟練度を得るためには、
    継続的な学びと実践が必要です。
  2. 反省と自己評価:自分の進捗を定期的に評価し、
    新たな目標を設定することで、成長を促進します。
  3. 共有とコミュニティ:同じ興味を持つ他者との交流は、
    新たな視点を提供し、学びを深める機会となります。
    今では年齢や性別に関係なく、また場所や言葉の壁も越えて、
    コミュニティを形成できます。

まとめ

好きなことを育てる技術は、
単に趣味や情熱を追求すること以上の意味を持つと思います。
前述のように、人を一つの太陽系と考えれば、
その太陽系をどれだけ大きく、そして惑星の数を増やす事は
とても楽しい事のように思えます。

それは自己発見の旅です。
自分自身の内なるエネルギーとつながり、
内と外がリンクしていくのです。
それをまた別の太陽系を形成する他人と触れ合ったり、
共有するのはとても刺激的な体験だろうと思うのです。