自分育て

#32 人類の歴史と一人の人間の成長はリンクしている

人類の歴史を考えてみよう。
人類の歴史と個人の成長のリンクは、驚くべきパラレルを示しています。

胎内の中で、
細胞分裂から始まり、
魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類を辿るような成長を経て誕生する。

胎内での発達過程が、生命の進化の歴史を縮小して示すように、
一人一人の成長も、人類の進化の各段階を象徴的に再現します。
私たちは、細胞の分裂から始まり、
生命の進化の主要な段階を体内で再演し、
最終的には人類としてこの世に誕生します。
この過程は、私たちが人類の歴史と深く繋がっていることを物語っています。

幼少期の手で道具を扱う様子は、
石器時代の人類の生活を反映しており、
言語の獲得と社会的なコミュニケーションの発展は、
人類が組織と社会を形成していった過程を象徴しています。
この頃の優劣はほとんど腕力によるものだ。
人類も腕力が優劣の分かれ目だった時代があったのは間違いない。
そして、私たちもある期間過ごすことになる。

そこに学業という頭脳の競争要素が入ってきて、
フィジカルとアカデミアの文武両道の時代がやってくる。
日本では中学生、高校生の時代がこれにあたるだろう。

大学生、もしくは就労するようになると、
労働効率が要素に加わり、学業実績や実際に関わる職業を通じて、
個人は社会的な価値と生産性を追求するようになり、
どれだけ効率よく利益を挙げられるかが、人間の優劣の基準になる。
この点でも人類の歴史、特に産業革命以降の社会の変化と同様のパターンをたどります。
どんな人も、どうしたら自分の能力を効率的に活かして、
人の役に立てるかを考える時がやってくるという訳だ。
それが自分が生きていく為の糧となるからです。
「一人の人間の産業革命の時代」の到来と言えます。

そうして生きていく見通しが立つと家庭を形成します。
動物的に増殖の最大化を図ろうとする一方、
生活が安定するにつれ精神的な満足感を求める事になります。
このような家族の形成と個人の精神的な成長は、
人類の社会的な安定と文化の発展を模しているように見えます。

実際、人間関係や個人の内面世界における探求は、
社会が豊かになるにつれて重視されるようになり、
精神文化や芸術、哲学の発展に相当します。
私たち個人においても、
個々の段階を通じて、自己実現という目標に自然と向かっていきます。

一人の人間の成長と、人類の進化の類似性は、
普遍的なものが内に秘めていることを示しています。
人類の歴史を通じて獲得されてきた知恵と経験は、
私たち一人一人の成長と発展の基盤となり、
個人としては未来を形成の参考になり、
また人類全体としても未来を形成の予測になり得ると思います。

私たちひとりひとりが地球、太陽系、銀河系、宇宙のカケラとして、
様々を見て、経験し、感動し、感動したり、書いたり作ったり、
そして伝え、発信する。
その連続のおかげで、こうして文化文明が構築されてきました。
あなたの、私の小さな発信もその輝きの一つだと思えてならないのです。