千里中央再開発

昭和43年の千里ニュータウン

出るわ出るわ汚職の数々

ついに逮捕者

豊中側の新千里西町の公園建設で、工事費の水増しが発覚。
大阪府職員で現場監督だった神田(35歳)と、日比谷花壇の経理課長・田辺(34歳)が逮捕された。
謝礼金数万円とバーなどでの接待を受けていた容疑。
これまで吹田側では全く発覚していなかった収賄問題が、豊中側の新千里西町公園で発覚したことで「これは氷山の一角ではないか」と検察が動き出した。
吹田側の徹底調査が必要との声が高まる。

北千里の突然できた分譲店舗

千里中央の副都心計画が進む中、北千里ショッピングセンターの未来が危ぶまれる
商業施設が充実しないと指摘されているにも関わらず、突然分譲店舗の建設が始まった。
しかも、入店者は公開募集されず、すでに決定済みという不透明さ。
「どんな店が入るのか?」よりも、「なぜこんな急な話になったのか?」と疑問の声が上がる。

吹田側の児童公園、荒れ放題

千里開発センターが管理する吹田側の公園はどこも荒れ放題
・滑るとサビで怪我をする滑り台
・鎖の切れたブランコ
・大きな石ころがゴロゴロの砂場

本来なら子供たちが安心して遊べるはずの公園が、危険な場所になってしまっている。
それに対し、豊中側の千里中央公園や東町公園は整備が進み、特に千里中央公園の万博展望台は皇太子ご夫妻も見学されるほど立派なものとなった。
同じニュータウン内でも、吹田と豊中でここまで差がついてしまった。

読売新聞にも掲載される千里汚職

大阪府警・宮地亮吉刑事部長は、度重なる逮捕者の発生に「役人のモラルの低さが問題」と指摘。
さらに、吹田側の公園予定地が分譲地にされてしまった問題も取り沙汰される。
南千里の千里南公園を除けば、吹田側にはまともな公園がほとんどない。
千里ニュータウンは、「緑豊かな未来都市」のはずではなかったのか?

ゴミ焼却場問題

千里ニュータウンのゴミ処理問題は、ずっと先送りされ続けてきた。
・用地買収が決まりかけても、別の場所へ変更
・その度にお金が動く
・転々と変わる候補地は、最終的に「使途不明」

結局、問題解決を投げ出したのが前市長・村田氏だった。
「やりたくてもできなかった」のではなく、「やる気がなかったのでは?」と厳しい目が向けられる。

村田市長、投げ出す——辞任の背景にある深い闇

吹田市の問題が次々と明るみに出る中、村田市長は辞任。
しかし、その理由は単なる「政権交代」ではなく、もっと根が深い問題があったのではないか?

・千里ニュータウンの開発に伴う土地取引の不透明さ
・公園予定地の分譲転用
・ゴミ焼却場の用地買収を巡る迷走

これらの問題が積もり積もった結果、市政を投げ出したのではないかと疑われている。

でももしかしたら、村田市長は左藤大阪府知事の操り人形だったかも?

吹田市の都市開発問題——砂糖に群がるアリのように

日本初の本格的なニュータウン開発。
それだけに全国の注目を集め、大きな期待を背負っていた。
しかし、その裏では利権争いが激化。

・開発の過程でどれだけの「不正な取引」が行われたのか?
・計画がコロコロ変わるのは、誰かの利益のためではないのか?

将来の吹田を考える

「これは吹田市だけの問題ではなく、日本の都市開発全体に通じる構造的な問題では?」と、ある議員が指摘。
この視点は、今後の都市政策を考える上で避けては通れない課題になりそうだ。

契約の仕方が諸悪の根源

吹田市の建設業者選定のやり方が疑問視される。

今回、各区域の小学校の補修工事が入札されたが、
12社の登録業者の入札価格がいずれも高すぎたため、入札自体が無効に
・その後、「指定業者以外の建設業者と契約しました」とだけ発表し、詳細は不明。
誰がどんな権限で業者を選んだのか、一切情報が開示されない

さらに驚くべきことに、
・議会での質疑応答は 「1人3回まで」 という謎のルールで制限。
・質問を突き詰められないまま、議題が次へと進んでいく。

浅ましく愚かしい吹田市議会

「どこの自治体でも議員の地位争いはあるが、吹田は特に酷い」
自分の役職や報酬ばかりを気にし、市民のことなど二の次。
これまでの問題を見ても、吹田市政の闇は深い。

住宅ローンと宅地分譲、倍率30〜40倍の現実

これだけ問題が続出しているにも関わらず、千里ニュータウンの宅地分譲は依然として高倍率。

・競争率 30〜40倍
・「マイホームの夢実現」と煽る広告
・公園予定地やゴミ処理場予定地の不透明な土地利用

市政の闇が浮き彫りになっている中で、「本当にこの場所に家を買うべきなのか?」と考え直すべきなのかもしれない。

万国博を機に正せ!10代の期待

昭和45年の大阪万博開催まで、あと492日
汚職や行政の不正が次々と発覚し、大人たちは疲れ切っている。
しかし、そんな中で4人の10代の手記が新聞に掲載された。

・「将来生まれてくる子孫のために、今生きている私たちが考え努力せねばならない」— 浜田由利子さん(中学生)
・「身近な問題を見つめ、振り返り正すことこそ、今回の万博が目指す『進歩と調和』なのでは?」— 熊田純一君(千里高校)

大人たちは彼らの言葉をどう受け止めたのだろうか。

スーパーの保安員が高校生に暴行、そして口止め料1000円

国鉄吹田駅前のスーパー「サカエ」で万引きと間違えられた高校生が暴行を受ける事件が発生。

・高校1年生のS君と、小学生のH君が店内を歩いていたところ、保安員が突然取り押さえ、事務所に連行。
・S君は保安員から殴られ、「盗んだものを出せ」と詰問される。
・しかし、何も盗んでいなかったため、結局店側が1000円を渡し「分けなさい」と口止めしようとした。

新聞は、「スーパーサカエの戦中の特攻隊さながらの取り調べと暴力、そして1000円で済ませようとする姿勢を強く非難」している。
**「子供に対する大人の態度が、まるでこの街の縮図のようだ」**と締めくくられていた。

男のバカさに奥様蒸発願望、ついにアンケートで明らかに

化粧品店がプレゼント企画を実施。
・抽選で10万円の旅行券をプレゼント
・その景品名が「夢の蒸発 10万円旅行券」

「蒸発を考えたことがあるか?」というアンケートを実施すると、結果は驚くべきものだった。

・500人中 156人(約3割) が「蒸発したい」と回答。
・特に 結婚5年未満の女性が38.7% で最多。
・「蒸発したら人生が良くなると思うか?」の問いには 10%が「良くなる」と回答

「若い人ほどやり直せると思っている割合が高い」と分析されていた。
一方で、「結婚25年以上の奥様の中にも、『蒸発したい』と思う人がいる」ことも判明。

「飲む・打つ・買う」の殿方は要注意! と新聞は警告を発していた。

万博の象徴・太陽の塔、ついに公開

昭和45年の大阪万博を象徴する**「太陽の塔」が発表された。
・「過去・現在・未来」を表すデザイン。
・内部には
生命の進化を表現した展示**が施される予定。
・岡本太郎の言葉「太陽の塔は、宇宙であり、地球である」。

この万博は、「大阪万博」ではなく、「日本万博」、さらに言えば「地球万博」なのではないか?
「人類の進歩と調和」を掲げた万博が、汚職まみれの行政を少しでも変えるきっかけになることを期待したい。

昭和43年の千里ニュータウンまとめ

昭和43年、千里ニュータウンは新たな局面を迎えた。
万博に向けた開発が加速し、千里中央の副都心計画が発表。
北大阪急行の着工、阪急百貨店・大丸ピーコックの進出など、未来への期待が膨らむ年となった。

一方で、吹田市では行政の汚職や不正が次々と発覚。
公園整備の杜撰さ、建設業者の不透明な選定、そして収賄による逮捕者。
豊中市側が計画的に開発を進める中、吹田側の悪政が際立つ結果となった。

それでも千里ニュータウンの人口は9万人を突破し、
都市としての形を整えつつあった。
しかし、その成長の裏には都市問題の縮図とも言える課題が山積していた。

「進歩と調和」を掲げる万博まで、あと492日
果たして千里は、その理想に向かって歩み続けられるのか?

次は昭和44年でお会いしましょう!

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