2023年3月30日
春四番目の節気「春分」の
末候「雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす)」になりました。
24個の節気の中の7番目「春分」
72個の候の中の21番目「雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす)」
※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。
「雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす)」
春の訪れを告げる雷が鳴り始める頃、
「春雷」は「虫出しの雷」とも言われ
謂わば合図のようなものと考えられました。
では「虫」とは、
どんな虫のことでしょうか?
ここでの虫は「蛇」
蛇は「水」を表しますので、
春の雨の合図とされました。
様々な植物が芽吹いて、
花が咲き、成長しだす中、
この時期の順調な雨は植物にとって、
また農作物にとって大変大事なものでした。
潤い
私たち人間も、
植物のように成長して、
喜んでもらえる存在を目指すと考えるならば、
冬至前後に反省と目標を立て、
これまで自然のサイクルと同調して過ごし、
春の真っ只中を迎えてきた今、
潤いが必要と言えるのではないでしょうか?
このまま突っ走るのもいいでしょう、
しかし、少し立ち返って、
現状を見極め、
手直ししたいところ、
もう少し力を加えたいところ、
吟味する時間も大事だと思うのです。
春だから、
天気に恵まれて、
色々やりたいこともあるでしょう。
そんなこの季節、
台風並みの嵐がやってきて、
外出もままならないほどの荒天になることがあります。
それは天からの恵みの時間かもしれません。
リサイクル
梅や菜の花、桜が咲き誇り、
多くの昆虫や鳥が花の周りを飛んでいる姿を目にします。
植物は精一杯の栄養を使って花を咲かせました。
その花目当てに色んな動物が来て、
近くに糞をします。
その分がまた分解されて養分になる。
その時に必要なのが雨になります。
なので、この時期の雨はとても大事です。
日照時間が最大になる夏至の後の雨の重要ですが、
この時期に咲きだす柑橘類などの植物にとって、
春雷の雨は同じくらい大事なようです。
私たちにとっても、
この時期の雨は必要な小休止のような、
雨かも知れません。
さて、
先日花見も満喫しました。
また、朝晩もすっかり暖かくなり、
とても過ごしやすくなってきました。
だけど、何の予定も立てず、
雷が鳴って、
雨が降り出しても、
穏やかに過ごしたいと思います。
次回は2023年4月5日10時13分、
春五番目の節気「清明」
初候「玄鳥至 げんちょういたる)」です。