2023年5月10日 、
夏最初の節気「立夏」の
次候 「蚯蚓出 (きゅういんいずる)」になりました。
(みみずいずる)とも読みます。
24個の節気の中の10番目「立夏」
72個の候の中の29番目「蚯蚓出 (きゅういんいずる)」
※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。
「蚯蚓出 (きゅういんいずる)」
「蚯蚓出」(きゅういんいずる)のこの時期、
草木はグングンと成長します。
春に大地が徐々に暖かくなり、雨が降り注ぎ、
土壌が締まった状態になりますが、
このままでは成長期の草木の根は酸欠を起こしたり、
伸びるのに土が硬すぎたりします。
そんな中、土の中の蚯蚓(ミミズ)が
地中を耕すように動き回り、時折地上へと姿を現します。
ゴルフをする人ならわかると思いますが、
グリーンに時折人工的に10センチ間隔で穴が開けられることがあります。
これは芝の育成(先述の芝の根の酸欠の回避)の為に人工的にするわけですが、
蚯蚓はこの作業を自然現象としてやってくれている訳です。
しかも、桜などの花びらが散った後の栄養分を土に返すこともしてくれているのです。
この現象は、まさに自然界のドラマの幕開けと言えます。
蚯蚓たちは、大地を耕し、栄養分を循環させる重要な役割を担っているのです。
彼らの出現は、大地が再び生命力に溢れ、
これからの夏の季節の到来を告げるサインとも言えるでしょう。
耕す
蚯蚓たちの姿は、
草木にとって、
そしていずれその実りをいただく私たちを含め、
多くの動物にとって天使のような存在です。
彼らの働きによって、花々は美しく咲き誇り、樹木は力強く成長し、
新しい命が育まれるのです。
このサイクルを
私たちは自分を育てるという視点で考えると、
この時期、ある程度形になってきた自分の作品や
行動の結果をもう一度見つめ直したり、
手を加える時期かもしれません。
そうする事で、
息切れ、つまり酸欠の状態を回避したり、
まだまだ伸びる可能性を見出せるかもと思うのです。
その中には
土の中を動き回る蚯蚓のような目に見えていない行動に、
ヒントがあるかも知れないのです。
また、もしかしたら蚯蚓のように嫌われているような事に
ヒントが隠れているのかも知れないなと思うのです。
土いじり
先述の通り、
この時期は万物にとって成長期の訪れになります。
そんな時に蚯蚓が土を柔らかくしてくれるという事は、
生命活動に大変重要な事です。
蚯蚓出は、生命のサイクルの一部であり、
自然界の営みに感謝する絶好のチャンスでもあります。
何か大事な事を教えてくれている気がするので、
現代人の私たちも土とのつながりを大切にしたいですね。
この時期、家庭菜園に勤しむというのはいかがでしょうか?
次回は2023年5月15日、
夏最初の節気「立夏」の
末候、竹笋生 「(たけのこしょうず)」です。