2023年5月31日 、
夏2番目の節気「小満」の
末候 「麦秋至(ばくしゅういたる)」になりました。
24個の節気の中の11番目「小満」
72個の候の中の33番目「麦秋至(ばくしゅういたる)」
(むぎのときいたる)とも読みます。
※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。
「麦秋至(ばくしゅういたる)」
麦秋至は
麦がタワワに実る時期、
つまり麦にとって収穫の時期になる事から名付けられました。
夏2番目の「小満」末候ですから、
まだ夏は始まったばかりです。
ですが、麦の観点から麦にとっての秋という事なのですね。
「麦の収穫が最も盛んな時期に至る」
麦の黄金色に輝く風景は、一年の中でも特に印象的な美しさを放ちます。
麦も私たちの生活にとって、
大変重要で欠かせない存在です。
麦
麦は五穀(米・麦・黍(きび)・粟(あわ)・豆など)の一つとして、
古くから大事にされてきました。
中東では紀元前7000年ごろの遺跡から、
麦の栽培跡が見つかったと言いますから、
人類との関わりは米よりも古いかもしれません。
麦は飲食の面で大変重要な役割を果たしてきました。
- ベーカリー食品:麦はパン作りの主成分になります。柔らかいクロワッサンや食べ応えあるフランスパン、他にもビスケットやケーキなど多種多様な形で各地で派生していきました。
- 麺類:麺類のバラエティさも見逃せません。日本ではうどんやラーメン、そばに入っている事もあります。海外ではパスタや様々な形をしたマカロニなども挙げられます。
- 飲料:日本の夏の代表的な飲み物「麦茶」
- アルコール飲料:まずはビール。そして、焼酎、ウィスキー、クヴァスなどが挙げられます。
- 工芸品:麦わら帽子を筆頭に、籠、縄、草履など様々な製品の材料となっています。
- 動物の飼料:麦は家畜の飼料として広く使われています。牛(肉牛、乳牛)、豚、鶏など、そう考えると麦は肉だけでなく、卵や乳製品などの提供にも関わってるんですね。
このように麦なしでは、私たちは生きていけないかも知れません。
黄金色の麦畑
金色の麦畑が夏の光に輝く。
風に揺れ波打つ穂先、
まさに陸上の命の源。
夕暮れ、麦の波は
最高の輝きを見せてくれる。
夜、
月明かりが麦畑を静かに照らす。
風が吹き抜ける度に、白銀の麦穂が揺れる。
金と銀の波。
その大地の豊かさに抱かれながら、
数千年の時を想う。
2023年の「麦秋至」は
6月4日がちょうど満月に当たります。
前回の「麦秋至」で満月だったのは2015年6月3日でしたので、
8年ぶりの銀の麦畑のチャンスです。
金と銀の麦畑を見に行って美しさに感動しつつ、
ビールやうどんをいただいて、
麦への感謝の日としたいですね!
次回は2023年6月6日 7時18分、
夏3番目の節気「芒種」に入ります。
初候、「蟷螂生(かまきりしょうず)」です。