自分育て

「蓮始開(はすはじめてひらく)」#54

2023年7月13日 、
夏5番目の節気「小暑」の
次候 「蓮始開(はすはじめてひらく)」になりました。

24個の節気の中の14番目「小暑」
72個の候の中の41番目「蓮始開(はすはじめてひらく)」

※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。

蓮始開(はすはじめてひらく)

「蓮始開」は文字通り、
ハスの花が咲き始める頃です。

蓮は泥から生え、
水面に出て花を咲かせる生態から、
苦しい運命の元にありながらも、
力一杯努力して開花する姿から、
浄化と再生の象徴とされてきました。

古代エジプトでは太陽神の象徴、
仏教では悟りを開く象徴とされました。
これらの象徴が示すように、蓮は生命の力強さと美しさを体現しています。

浄化と再生

「蓮始開」の時期は、
夏の折り返し地点を過ぎ、
日照時間は次第に減っているものの、
これからが暑さの本番となっていきます。

多くの植物にとっては生命力が最も旺盛となりますが、
しかし、その一方で、この時期の厳しい暑さは、
私たちにとっては厳しいものとなっていきます。

そんな中で「蓮始開」が問いかけるメッセージは何でしょう、、、
私は蓮の象徴である「浄化と再生」、
そして成長の力が込められているのではと考えています。

蓮は花を咲かせると三日間、
夜には閉じて、
朝が来れば開くという事を続けます。

日照時間を感知して、
規則正しく過ごした後、
最後は閉じることが出来なくなって花を散らせます。

蓮はその姿で、
私たちに夏の暑さに負けぬよう
朝起きて、夜はしっかり寝て、
暴飲暴食を控えてリズムある生活を体現し、
私たちに「浄化」を教えてくれているような気がするのです。

そして、生活を整え、
半分終わった一年を振り返ります。
できなかった事、
また、できた事、色々あると思います。
それらを精査して、あと半分残っている一年の計を立て直し、
有意義な一年にするために再生する。

蓮の姿を見習うことで、
今ある状況が例え泥の中のような状況であっても
成長し、美しく咲くことが可能になるのです。
人生はその繰り返し、
それが人生の全体となり、人々を鼓舞する物語を創り出すのです。

さぁ、夜明け前から出掛けて、
蓮の花が開くのを見に行って、
蓮のパワーにあやかろうと思います。

次回は2023年7月18日
夏5番目の節気「小暑」、
末候、「鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)」です。