自分育て

「土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)」#57

2023年7月28日 、
夏最後の節気「大暑」の
次候 「土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)」になりました。

24個の節気の中の15番目「大暑」
72個の候の中の44番目「土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)」

※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。

「土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)」

「土が湿って暑さがこもる」という意味で、
この時期は、日本では梅雨が明けて夏一番の暑さになります。
高温と湿度が同時に高まることから、
暑さが留まったようになり、窓から風が吹き込んでも熱風が入り込むだけ、
人間にとっては熱中症のリスクが高まるなど、健康管理に注意を要する時期でもあります。

この「土潤溽暑」は、
まさに夏の厳しさの峠越えとなります。
そう考えると、この暑さも愛おしい感じがします。

マインドストレッチ

“溽暑”(じょくしょ)は、
蒸し暑さを表す言葉であり、特に日本の暑さを象徴する季語として使われます。
これは、日本の夏の特徴である高温と高湿度を的確に表現しています。

また、”炎天”や”炎ゆる”、
“灼くる”といった季語もあります。
また、”茹だるような暑さ”とも表現されます。
これらの言葉は、炎天下での強烈な日差しや炎暑を表現しており、
直射日光とそれにより地表が焼けるように熱くなった様子を表しています。
上から下から灼熱で焼かれるような時期。
それは天然のサウナのようです。

サウナは汗をかく為、
ダイエットの為に入るイメージが強いですが、
実は副交感神経を刺激するという側面もあります。

どういう事かと申しますと、
サウナのような暑さを感じると、
人間は本能的に死の危険を感じ取り、
生命維持の為に全力で生き延びようと各器官が働き出すというのです。

汗を沢山かく事がその代表例ですが、
それ以外にも多くの活動が身体の中で行われると言います。
5分から20分、暑さに耐えた後、
水風呂に入ります。
すると今度は、暑さに針を振っていた神経器官が、
突然の寒さに対策を立てます。
この揺さぶりによって、普段快適に暮らしている私たちの身体の野生が呼び戻され、
体調が整うというのです。
実際、よく眠れる、
リラックスできたという様な効果もあると思います。

そう考えると、この時期の自然サウナの様な暑さに身を置き、
そして、家で冷たい水風呂に入る。
これを何回か繰り返し、
副交感神経を刺激するのも良いかも知れません。
その後のかき氷や昆布茶とかもたまりませんね!

この日本の夏の厳しさとも
楽しく遊ぶことで
自然とのつながりを深く感じることができそうです。

次回は2023年8月2日
夏最後の節気「大暑」の
末候、「大雨時行(たいうときどきふる)」です。