2023年8月28日 、
秋最2番目の節気「処暑」の
次候 「天地始粛 (てんちはじめてさむし)」になりました。
24個の節気の中の17番目「処暑」
72個の候の中の50番目「天地始粛 (てんちはじめてさむし)」
※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。
「天地始粛 (てんちはじめてさむし)」
朝晩、ようやく涼しい風を感じるようになりました。
夜明け前は、少し肌寒い、
そんな日も出てきます。
天地始粛はその名が示す通り、
天地が秋になって、寒く感じ始めるという事です。
また、粛には縮むという意味もあるそうで、
太陽の活動、それに伴って、
植物の成長が縮み出すのが目に見え始める時期になります。
この時期は、暑くて過ごしづらかった夏から、
人々が過ごしやすくなる環境へとゆっくりと変わっていきます。
秋の風物詩を感じながら、
過ごしやすくなっていく自然への感謝を込めて
様々なものを吸収する機会といえます。
秋の準備
その移ろいゆく自然を感じるのが、
この時期の醍醐味と言えます。
夏のエネルギッシュな活動から、
静寂の秋への移行を体感することは、
私たちに多くの学びと感動をもたらせてくれます。
例えば、
家庭菜園で感じる秋の移行は、
夏の間、元気に大きな実を付けてくれたゴーヤ、トマト、シシトウ、オクラなどは、
できる実がすっかり小さくなりだしています。
大きな実が出来始めた時の喜びとは違い、
まだ尚実りをもたらそうと精一杯花開かせ、
実を結ぶ姿に、
何とも言えない愛おしさを感じることができます。
私はただただ、ありがとうと感謝し、
実りを頂くのですが、
オクラやシシトウは、
穏やかな表情で「次に備えよ」と囁きかけてくれているようでもあります。
そのメッセージは、
この移ろいをただ漫然と過ぎ去らせずに
一瞬一瞬を大切に感じ取ることが重要だとつげているように感じます。
朝晩、涼風が吹き始めた今、
過ごしやすい秋への期待とともに、
過ぎ去った夏の感謝を持つことは、
より一層の充実した秋を迎えることになるでしょう。
グラデーションの領域を広げる
四季の移りろいは繊細です。
そして、緩やかなグラデーションとなって、
私たちに様々な情景を提供し、
心を揺さぶってくれます。
その変化は決して一様ではなく、
毎年違う変化を見せてくれます。
日々の生活を充実させる上で、
このグラデーションを細やかにしていくということが、
とても重要だと感じるようになりました。
例えば、
日本の四季は誰でも感じている事だと思います。
春夏秋冬、4色で描く四季なのか、
もしくは二十四節気の24色、
七十二候の72色の絵の具で描くのかで表現も
見る側の感じ方も変わってくると思うのです。
このグラデーションを身体いっぱいで感じ、
そして細やかにしていくのも
自分育ての醍醐味です。
さて、
もう少し、早い秋の到来を探しに、
箕面やるり渓に出掛けてみようかと思います。
次回は2023年9月3日
秋二番目の節気「処暑」に入ります。
末候、「禾乃登 (こくものすなわちみのる)」です。