エルトンジョン

My Father’s Gun 日本語訳と解説 エルトンジョン アメリカ南北戦争の悲哀

目次

  • My Father’s Gunって、どんな歌?
  • My Father’s Gun オリジナル歌詞
  • 父の銃 日本語意訳
  • 父の銃 解説

My Father’s Gunってどんな歌?

クリちゃん

この歌はね、
お父さんの意思を継いで、
戦争に向かう息子の歌だよ!

ローズちゃん

もう、そんな感覚古いわね!

クリちゃん

確かに!
日本は戦争に対して、
あんまり現実味を感じないよね!

だけど、他国は徴兵制もあるし、
こういう感覚はもっと身近だね!

ローズちゃん

じゃぁ、早速お願いね!

クリちゃん

はーい!

アメリカ南北戦争で父が戦死
父の墓に祈りを捧げ
残された銃を持ち参戦する息子

戦争はいけない事だが、
平和の為に戦っているところに哀愁が漂う
日本で言うと、
ちょうど同じ頃に起こった幕末の新撰組と維新軍の戦い
若くして散った青春群像が目に浮かぶ

My Father’s Gun オリジナル歌詞

From this day on I own my father’s gun
We dug his shallow grave beneath the sun
I laid his broken body down below the southern land
It wouldn’t do to bury him where any Yankee stands 

I’ll take my horse and I’ll ride the northern plain
To wear the colour of the greys and join the fight again
I’ll not rest until I know the cause is fought and won
From this day on until I die I’ll wear my father’s gun 

I’d like to know where the riverboat sails tonight
To New Orleans well that’s just fine alright
`Cause there’s fighting there and the company needs men
So slip us a rope and sail on round the bend 

As soon as this is over we’ll go home
To plant the seeds of justice in our bones
To watch the children growing and see the women sewing
There’ll be laughter when the bells of freedom ring 

I’d like to know where the riverboat sails tonight
To New Orleans well that’s just fine alright
`Cause there’s fighting there and the company needs men
So slip us a rope and sail on round the bend 

I’d like to know where the riverboat sails tonight
To New Orleans well that’s just fine alright
`Cause there’s fighting there and the company needs men
So slip us a rope and sail on round the bend   

父の銃(日本語意訳)

この日から
俺は親父の銃を持つ
太陽のもと、
親父の墓を掘りました
彼の傷ついた遺体を
南部の地に埋めました
ヤンキーたちが闊歩する地に
父を葬るわけにはいかない

俺は馬を駆って北の草原を行く
グレイカラーの戦闘服に身を包み
戦いに加わるんだ
俺は南軍の勝ちを見届けるまで
一時も休むつもりはない
今日から命の限り
親父の銃で戦う

今夜のリバーボートは何処に向かうか知りたいんだ
ニューオーリンズ行き
オーライ!ちょうどいい!
そこは戦いの真っただ中
軍は加勢を必要としている
停留ロープが解かれ
船が航路に出る

やがてこの戦いが終わったら家路につくだろう
俺たちの遺骨の上に正義の種が植えられ育ちゆく
子供たちの成長、
女性たちの編み物姿が見える
笑顔が溢れ
自由の鐘が鳴る

今夜のリバーボートは何処に向かうか知りたいんだ
ニューオーリンズ行き
そりゃちょうどいい、
そこは戦いの真っただ中で
軍は加勢を必要としている
停留ロープから離れた船が航路に出る

今夜のリバーボートは何処に向かうか知りたいんだ
ニューオーリンズ行き
そりゃちょうどいい、
そこは戦いの真っただ中で
軍は加勢を必要としている
停留ロープから離れた船が航路に出る

My Father’s Gun 解説

アメリカ最大の内戦、
南北戦争が舞台。
1800年大半ばに繰り広げられた
アメリカの奴隷制度の解放が政治的戦いに利用され、
約50万人の戦死者を出したと言われる戦争。

労働の機械化が進み、
それを推し進めたいリンカーン率いる北軍(アメリカ合衆国)と
農家など奴隷がまだまだ労働力として重要だった南部で結束を固めた
ディビス率いる南軍(アメリカ連合国)の4年間にわたる死力を尽くした戦い。

多くの戦争に参加してきたアメリカだが、
世界歴史上、未だこれ以上の戦死者はないという記述が残る。
一般市民も多く被害にあい、
仲間や家族を殺された恨みが生々しい為、
私恨が私恨を呼び泥沼となる
しかし、個人個人で考えると、
皆平和を夢みて戦っていたのである。
その、一場面をバーニーが切り取り詩にした。

親父の仇!と銃を取る若者の決意を感じる詩。
そこにエルトンの素朴な音楽と
まるで彼の心意気が乗り移ったかのような熱唱が実にドラマティック。
最後のリピートコーラスはエルトンの伝家の宝刀とも言える
シーンが見えるドラマラスな歌声。

遥か荒野や
月夜の川を行くボートの波紋が見えるような気がする。
冒頭でも書いたが、
日本で言うと、
新撰組と維新の戦い
この主人公を当てはめるなら
土方歳三か、
はたまた坂本龍馬か
細かく言うと全然違うのだが、
殉死の切なさをイメージするにはわかりやすいのではなかろうか
とにかく眩しい作品です

ローズちゃん

ポップミュージシャンってイメージだけど、
こんなこと歌ってたのね!

クリちゃん

ポップミュージシャンと思われがちだけど、
テーマはしっかりした事を歌うことが多いんだ。

ローズちゃん

なるほどね!
しっかりしてるから長く愛されるのね!

私のモノづくりもそうありたいわ!

クリちゃん

さすがローズちゃん、