2022年12月17日
冬3番目の節気「大雪」
末候の「鱖魚群」になりました。
24個の節気の中の21番目「大雪」
72個の候の中の62番目「鱖魚群」
「鱖魚群」けつぎょ(さけのうお)むらがる
鮭が川を遡上する頃
川で生まれ海へ向かい、
大海で回遊し育った鮭は、
繁殖の為に自分の生まれた川に里帰りします。
北国では冬を代表する光景の一つで
命をかけた鮭の遡上は大迫力です。
ライフワーク
昔の人々は
生まれ故郷で繁殖し命を終える鮭の習性に神秘性を感じ
鮭を子孫繁栄の象徴として崇めました。
私たちは様々なことに目移りし、
鮭のように命を賭けてやり遂げたい事が中々見つかりません。
しかし、実はそれを探す事こそが大事だと思うのです。
私たちは仕事というと「働いてお金をもらう事」全般的に指して言います。
しかし、英語では働く事をもう少し細かく分けています。
ワーク(Work)は自分が好きでやる事。
それにはお金が伴わなくても良いという意味合いが含まれています。
もう一つはビジネス(Business)。
ビジネスは長期的に稼ぐ、
より効率よくお金を手にするという意味合いがあります。
なので、ビジネスライクという言葉の中には、
友情や思いやりはなくていいと言うクールな側面があります。
あくまでも儲けが大事なのです。
そして、ジョブ(Job)。
ジョブは職業そのものの種類を指しており、
この言葉には明確に対価を貰って仕上げる働きを指します。
デイ・ジョブという言葉が生活における収入源や収入と生活のバランスを示す通り、
ジョブは生活感が漂った言葉です。
さて、私たちは人生をかけて楽しむ活動の事を言葉にする時、
「ライフ・ワーク」と言います。
そう考えると、
ワークにはお金では買えない神聖な意味合いが含まれていることが分かります。
私たちはこの「ワーク」を疎かにしてきてきました。
本来は小学生くらいから、
このライフワークを意識するべきかもしれません。
しかし、現代の教育では、
一番好奇心旺盛になる時に、
進学の為、受験突破の為の学習を押し付けてきます。
その為、小学生から人間性を高める可能性のある
音楽や図工、家庭、道徳、そして総合的教育(林間学校や社会見学)が
結果的に疎かになってしまいました。
原点に帰る
自分が収入や学歴、人目を気にせず、
何が楽しかったのか?
何に心が震えたのか?
もし、その時に楽しんで探究できていたら、
それがあなたにとって、
幾つになっても楽しめるライフワークになっていたかも知れないのです。
でも、今からでも遅くはありません。
人生は長いのです。
自分が何が好きで、
時間を忘れて楽しんだのか、
この時期ゆっくり思い出して、
鮭のように原点に帰ればいいと思うのです。
私も人生、半ばを過ぎました。
生まれて必死に色々やってきて、
大海原を回遊してきました。
そろそろ自分の川を遡上する準備が始まっているかも知れません。
命を賭けて行う川への遡上は恐らく60代、70代からです。
さぁ、頑張って参りましょう!
次回は12月22日「冬至」の
初候「乃東生(ないとうしょうず)」です。