2023年2月19日7時34分 、
春二番目の節気「雨水」の
初候「土脉潤起 (どみゃくうるおいおこる)」になりました。
「つちのしょううるおいおこる」とも読みます。
24個の節気の中の5番目「雨水」
72個の候の中の13番目「土脉潤起 (どみゃくうるおいおこる)」
※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。
雨水
雨水とは文字通り、
これまでの雪が雨に変わっていく時期です。
一雨ごとに
次第に暖かさを感じる日が多くなっていきます。
積もっていた雪も溶け始め、
雪解け水が清流になり、
また土へと溶け込んでいきます。
土にミネラルなどの栄養が行き届き、
草花が活気付いていきます。
「土脉潤起 (どみゃくうるおいおこる)」
雨水の初候は
まさに土が潤いによって
活気付いていく事を文字通り表しています。
これまで降っていた雪の質が変わってきます。
凍てついたパウダースノーから、
ベタッとした溶けやすいボタン雪、
そして次第に雨へと、、、
秋に物悲しく散っていった葉っぱたち
それは来春の希望の光「希葉(のぞみは)」と呼んで、
決して悲しいものではなく、
より良い将来のための希望であると
昔の人は解釈しました。
その希葉が冬の間に微生物に分解されました。
それら養分が
雪解け水、
雨水によって土に溶け込んでいくのです。
輪廻転生
秋に葉を落とし、
冬に分解、
その間、植物や動物は小休止。
このサイクルはとても重要なようです。
もし、秋が来ないで植物が葉を落としたりせず、
植物が成長したいだけすれば、
土の栄養はなくなり、
どんどんと植物は痩せ細っていきます。
年中気候の変化がなく、
夏のような気候が続くことになれば、
今のような緑を保つことは不可能でしょう。
しかし、実際は日本には四季があります。
冬が訪れることで、
土に栄養が行き渡り、
次の豊かな緑に繋がっていくのでしょう。
私たちも、
もし、精神状態がずっと夏のような状態だったら、
それはきっと「躁」のような精神状態が続くことと同じなのかもしれません。
時折、「鬱」とまではいかなくても、
憂う気持ちを持って、
気持ちのバランスを取る。
そのバランス感覚をライフワークに取り組む。
曝発的な喜びがあって、
時折内省する事で
それが分解されて養分となり、
また自分の心の活気に繋がるような気がします。
そう考えると、
人間の心にも四季のようなサイクルは案外良いのかもしれません。
さて、昨年から「朔風払葉」の希葉や
「閉塞成冬」の内省、
「熊蟄穴」の省エネ、
を経て、色々と目標を立ててきました。
春になった今、私たちの活躍の栄養になっている事を願っています。
次回は2023年2月24日、
春二番目の節気「雨水」の
次候「霞始靆 (かすみはじめてたなびく)」です。