天然石の詩、運営者の八十川景一です。
いつもお世話になっており、本当に感謝申し上げます。
2023年夏に仕入れてきた天然石を中心に、
見分け方を私なりにご紹介してまいります。
ただ、天然石の奥は深く、これが正解というものではありません。
趣味、お仕事に関わらず、「自分が好き」というのが一番です。
ここで紹介する内容は知るほどに一つの石の見方が増え、
天然石を楽しむ参考になればと思い発信しております。
気軽なお気持ちで読んでいただけましたら幸いです。
1.ラブラドライト
ラブラドライトはマダガスカルで大きな鉱山が見つかってから、
近年流通量が増えています。
そして、その品質の素晴らしさからかなり細かくランク分けがされております。
上記は8つのランクのラブラドライトを並べてみました。
一番左上から30、50、80と数字を記していますが、
この数字はラブラドライトのグラム単価の日本円の参考価格です。
一番廉価なものと右下のラブラドライトとでは約17倍もの差があります。
そこそこの大きさの10グラムのルースで
安い物だと300円、高価なものは5000円ということになります。
では何が違ってそんな値段の差が出るのでしょうか?
この差を知らないと、理由もなくラブラドライトを買って、
これは良い買い物だったのか?
それともうまく丸め込まれてしまったのか?
さっぱり分からないということになり、
自分が買ったものよりやすいラブラドライトを見かけたら、
疑念を持ってしまいますよね。
しかし、同じラブラドライトでも、
ランクによってこれだけの価格差があることを知っておくと、
参考になりますよね。
いきなりは分かりにくいと思いますが、
ここで画像と簡単な見分け方を解説したいと思います。
グラム30円前後のラブラドライト。
このクラスのラブラドライトは、
シラーやホログラムの効果が一部分からしか見えないもの、
表面にクラックがあるもの、
小傷があるもの、
形状が完全ではないものがあります。
そしてそれらは、一見すると低品質のものと思われがちです。
しかし、その価格はグラム30円程度と比較的手頃です。
この価格帯のラブラドライトは、
きれいに研磨されたものとは違う、
生のままの美しさを持っています。
表面のクラック、小傷は、
地球が創り出す天然の芸術作品を直に感じることができ、一つ一つ異なる個性と魅力を生み出しています。
グラム50円前後のラブラドライト。
このクラスには、驚きの価値が隠されています。
シラーの感じは、グラム30円のクラスと大差ないかもしれませんが、
その品質は違います。
クラックがないもの、表面の小傷が少ないものが主になります。
これは素材としての品質が一段階上がった証なのです。
この価格帯のラブラドライトは、
お買い得の美しいラブラドライトに出会える可能性が高まります。
じっくり観察して、品質の良いお買い得なラブラドライトを見極める眼力を養いましょう。
グラム80円前後のラブラドライト。
ラブラドライトにこだわる方は、
まずこのクラスを無視できません。
何故なら一番人気のあるブルーラブラドライトが登場するのがこのクラスだからです。
ブルーに光るその美しさと独特の魅力は人々を惹きつけて止まないのです。
ブルー以外にも美しいゴールド、レインボーのシラーを発するラブラドライトが登場します。
しかし、このシラーが全方向、特に正面からは確認しづらいのがこのクラスの特徴。
アクセサリーにしても、ある角度からしかその魅力が伝わらない面があります。
しかしこれは、逆に考えると、
角度によってその魅力が変わるという、
ラブラドライトならではの楽しみ方を提供してくれます。
一定の角度からしかその美しさが見えないということは、
その角度を探し出すこと自体が一つの冒険となるのです。
そしてその冒険を楽しむことがあなたの人生と重なり合うシンクロニシティ。
これほど素敵な体験は他にないでしょう。
さらに、シラーの出る方向を考慮に入れてアクセサリーを作ることで、
一見の限定的な魅力を最大限に活かすことも可能です。
シラーの角度を生かしたアクセサリー作りは、
このクラスのラブラドライトが持つ特別な魅力となるでしょう。
色合いが素晴らしく、ある一定の角度からしかその魅力が見えない、
それがこのクラスのラブラドライトなのです。
グラム100円前後のラブラドライト
このクラスのラブラドライトは、
全方向、もしくは前面から確認できるホログラムシラーで
ラブラドライトの魅力がすぐに伝わるクラスです。
ただ、表面にクラックが見られたり、
シラーの色合いがブルーではなく、
イエロー、グリーンなどの色合いです。
シラーの色合いは青がトップクラスで黄色は下位のクラス。
そう見られるのはダイヤモンドの影響もあってでしょう。
しかし、持つ人が好きであれば一般的な色の評価は気にすることはありません。
兎にも角にも確認しやすいラブラドライトのシラーは、
見る人に魅力を一瞬で虜にさせます。
なのでラブラドライト特有のホログラムシラー、その幻惑的な光の輝きが、
どの角度から見ても確認できるというのは、
このクラスのラブラドライトが高品質として扱われる最大の理由です。
そして、このクラスのラブラドライトをアクセサリーに仕立てると、
その魅力はさらに増します。
それがネックレスであれば、あなたの胸元を、
ブレスレットであれば手首を、
リングであれば指先を、
そしてイヤリングであればあなたの耳元を、
その魅惑的な光で飾ってくれます。
それはまるで自然の芸術品のようで、その美しさと個性は他のどんな石とも違う、
ラブラドライトだけの特別な魅力となるでしょう。
グラム200円前後のラブラドライト。
それはまさに人気のブルーラブラドライトと同等の美しさを備えつつも、
僅かに表面の品質が劣るかもしれないクラスの石です。
しかしこのクラスのラブラドライトが持つ色合いや発色、そしてシラーの出方は決して悪くはありません。
これは、品質に対する誤解から生まれる見落としを避けるため、
しっかり観察し、照明の状態や見る角度などから慎重に評価する必要があるクラスです。
僅かな差であるため、「何が違うの?」と感じることもあるでしょう。
そのため、このクラスのラブラドライトを買い付ける際には、
朝一番のフレッシュな目で観察し、そして集中力を最大限に保つことが大切です。
疲れているときや集中力が低下しているときには、
前後のクラスの石と区別がつかないかもしれません。
これは、あなたの観察眼と集中力を試すクラスでもあります。
しかし、その繊細な判断が必要なくらい、
このクラスのラブラドライトはそれだけ価値があるとも言えるでしょう。
グラム300円前後のラブラドライト。
このクラスのラブラドライトは、
ほぼ最高品質のブルーラブラドライトと何ら変わりない美しさを誇っています。
表面の艶やかさ、そして小傷やクラックが見られない品質の高さがこのクラスの特徴となっています。
ただし、シラーの色が少し薄めのブルー、またはコーラルグリーンと言われる色合いで、
そのために若干評価を落とされることがあります。
しかし、このクラスだけで見ると、
最高品質と見間違うほどの美しさを放つラブラドライトです。
ラブラドライトが大好きという方にとって、
このクラスの石は絶対に手に入れておきたい逸品でしょう。
その美しさと品質は、誰に見せても自慢の一品になること間違いなしです。
是非、あなたのコレクションに加えてください。
その美しさは、きっとあなたの期待を超えるものになるでしょう。
グラム400円前後のラブラドライト。
このクラスのラブラドライトは、
現在市場で評価が高まっている一方で、まだ価格が安定していない状況にあります。
ピンクやパープル系、メタリック系、レインボー系、ゴールド系といった、これまであまり見られなかったシラーの色調が評価のポイントとなっています。
これらの色合いのラブラドライトは、
すでに一部の市場で上位クラスとして分けて取り扱われ出しているため、
これらの色合いを持つラブラドライトは次第に注目が集まっています。
特に、メタリックとレインボーが混じったものや、
レインボーの中でも赤からピンク、パープルへと美しくグラデーションするものは高額で取引されることがあります。
これらの色合いのラブラドライトは、
オーロラやレインボーのように
神秘的な自然現象を体現した美しさを持っています。
もし、あなたがコレクションに新しい色合いの石を追加するのであれば、
このクラスのラブラドライトは絶対に見逃せません。
その美しさと希少性は、コレクションをさらに豊かで魅力的なものにするでしょう。
グラム500円以上のラブラドライト。
ロイヤルブルーと称されるこのクラスのラブラドライトは、その深みのある色合いと幻想的なシラーで一目見て吸い込まれそうなほど魅了します。
これこそが、最高品質と言われるラブラドライトの持つブルーです。
全方位からシラーを確認することができるこのクラスのラブラドライトは、
暗い夜や室内の光の下でもその美しさを確認できます。
その色合いと輝きは感動的で、見る人を魅了し続けます。
アクセサリーに加えて、
ベルトのバックルやカバンの留め具といったところにも使用されるほど、
このクラスのラブラドライトは大人気です。
全ての天然石の中でも、
「一番好き」と言うコアなファンも存在するほどの魅力を持つ天然石です。
このラブラドライトの持つ美しさと深みを持つ色合いは、
あなたのスタイルをより洗練されたものにし、あなたの個性を強調することでしょう。
もし見たことない方がいらしたら、
是非、実物を見ていただきたいクラスになります。
この他、ラブラドライトにはウォーターラブラドライトと言って、
石自体が透明感があって、
まるで水のような感じでありながら、
表面が鮮やかなブルーのシラーを見せてくれる品質のラブラドライトがあります。
テーブルに置くと、
水が浮いたような姿からウォーターラブラドライトと呼ばれています。
見事なものはグラム1000円以上になり、
カラット(1グラムは5カラット)で取引されることもあります。
ムーンストーン
ムーンストーンは、その名の通り月のような神秘的な輝きを持つ天然石で、
ラブラドライトと同じ長石グループに属します。
ムーンストーンは、その輝きの強さや色合いによってランク分けされます。
特に価値が高いとされるのが、ブルームーンストーンです。
特有の「アドゥラレッセンス」と呼ばれる現象により、石の内部で光が反射し、
まるで月明かりのような神秘的で、不思議な青白い輝きを放つのが特徴です。
なぜブルームーンストーンが最高級とされるのでしょうか。
それは、その美しさ、希少性、そして石が持つ力によるものです。
古代から神聖視され、守護石や幸運をもたらす石として親しまれてきました。
とは言え、どのようなランクのムーンストーンでも、
その美しさと独特の輝きは、人々を惹きつけ、その魅力に取り組ませることでしょう。
ムーンストーンの独特の美しさと神秘性は
ジュエリーやアクセサリーとして長く愛され続けています。
ホワイトムーンストーン
ホワイトムーンストーンはその名前の通り、
まるで月の光を閉じ込めたような優しい白いシラーを放つ美しい天然石です。
特に表面に傷がなく、良好な艶を保つクラスのムーンストーンは高く評価されます。
この優雅で洗練された白いシラーのムーンストーンは、
どんな服装やシーンにも合わせやすく、
全体のコーディネートを高級感のあるものに変えてくれます。
また、月の女神にちなんで女性の美と健康、幸福を象徴する石ともされていて、
そのパワーを信じる人々にとっても特別な価値を持つものです。
ただし、ブルー以外のムーンストーンは価格に大きな差はほとんどありません。
これはブルームーンストーンが特に希少であるためで、
その青い輝きは最上級のムーンストーンとされています。
それでも、白いシラーのムーンストーンにはその独自の魅力があり、
その美しさを理解することで更なる価値を見出すことができるでしょう。
ハニームーンストーン
ハチミツ色のムーンストーンは、
その名前の通り、まるでリキッドハニーのような温かみのある色調が魅力的な天然石です。
石自体が持つ微細な輝きが、光の当たる角度によってはまるでハチミツが照り輝いているように見えることからこの名前が付けられました。
この美しいハチミツ色のムーンストーンも、
ホワイトと同様に表面のクラックや小傷が価格を左右する重要な要素となります。
特に表面が滑らかで艶やかなものほど、
その美しさを最大限に引き立て、高品質と評価されます。
淡いグリーンやアイボリーといった他の色調のムーンストーンも見かけますが、
その価格はホワイトやハチミツ色とほとんど変わりません。
どの色調のムーンストーンも、
その石特有の美しいシラーと独特の輝きを楽しむことができます。
ですから、どの色のムーンストーンを選ぶかは、
個々の好みや使用目的、またその日の気分などが大きく影響するでしょう。
それぞれの色が持つ独特の魅力を理解し楽しむことで、
ムーンストーンの持つ無限の可能性をより深く味わうことができます。
ブルームーンストーン
ムーンストーンの中でも特に人気が高いのが、
幻想的なブルーシラーを放つブルームーンストーンです。
その美しいシラーは、
まるで夜空を彩る静かな月光のようで、持つものを癒しの世界へと誘います。
ブルームーンストーンの価値は、
表面のクラックや小傷の有無、そしてブルーシラーの色合いによって大きく左右されます。そして、品質の高いブルームーンストーンは、
その美しさと希少性からカラット売りされることが多いです。
参考価格としては、1カラットあたり100円から300円程度と言えるでしょう。
ただし、この価格はあくまで参考であり、
個々の石の品質や大きさ、シラーの強さなどによって変動します。
また、ブルームーンストーンの石自体の希少性や需要も価格に影響を与えるため、
市場の動向をチェックしながら適切な価格を見極めることが大切です。
ブルームーンストーンは、一見控えめな存在でありながら、
ハッとさせるその魅力的な色合いと輝きから、
ジュエリーやアクセサリーの素材としてもよく用いられます。
一つ一つが独特のブルーシラーを放つブルームーンストーンは、
持つ人の個性や美しさを更に引き立ててくれる特別な存在と言えるでしょう。
ウォーターブルームーンストーン
透明感あふれるウォーターブルームーンストーンは、
その名の通りまるで清らかな水面に月が映り込んだようでもあり、
表面に神秘の水を湛えたようでもある美しいブルーシラーが特徴です。
画像のものは多少のクラックが確認できますが、透明度の高さが伺えます。
その美しさと希少性から、ウォーターブルームーンストーンは
通常のブルームーンストーンよりも高価で取引されており、
その価格はカラット売りで400円以上にもなります。
これは1グラムあたり2000円以上という価格を意味します。
とは言え、その価格はあくまで参考であり、
石の品質、透明度、ブルーシラーの強さなどにより変動します。
そして、ウォーターブルームーンストーンの中でも、
特に質の良いものはなかなか市場で見つけることができません。
そのため、見つけた際にはその価値を十分に理解し、
適切な価格で取引することが求められます。
ウォーターブルームーンストーンはその透明感と独特なブルーシラーにより、
特別なイベントで身につけるジュエリーとして非常に人気があります。
その持つ清潔感と純真さ、そして奥深さが、人気の秘密と言えるでしょう。
次はサンストーンの解説です。