エルトンジョン

絞首台(誤訳邦題) 日本語訳と解説 ジャックと豆の木への風刺 エルトンジョン The Scaffold

目次

  • The Scaffoldって、どんな歌?
  • The Scaffold オリジナル歌詞
  • 誤訳邦題 絞首台 日本語意訳
  • 誤訳邦題 絞首台 解説

The Scaffoldってどんな歌?

クリちゃん

この歌は、
人がチャレンジすることを、
心配するそぶりでネガティブ意見を投げつけ、
実はこっそり失敗するのを眺めてる人たちを気にしないでね!
って言うメッセージソングだよ。

ローズちゃん

うわぁー!
それ刺さるー!
少なからずそんなところあるもんね!
例えば仕事辞めて独立する人とかに対して、、、

クリちゃん

そうだね!
どこかで成功しないでほしい!
そんな気持ちがあるかもね!
しかしそうならない為には、
自分がチャレンジすることだね!

ローズちゃん

そうねー!
自分が頑張ってたら、人の事気にしてる場合じゃないものね!
じゃぁ、どんなか教えて!

ひと昔前にジャックと豆の木は楽をして稼ごうとしたジャックの戒めの物語
しかし、それっておかしくない?
楽をして稼ごうとしたって言うけど、
あの雲をつんざく木をジャックは登ったんだよね。
みんな登りもせずに危険だと言って
窓(ウインドウ)の外から覗いてるだけ
まるで不幸を一身に背負った未亡人(ウィドー)のように
そんな外野の意見は気にする事ないよ!
チャンスを掴んだら、
その後も君次第だよというメッセージソング

The Scaffold オリジナル歌詞

In Orientwhere wise I was
To please the way I live
Come give the beggar chance at hand
His life is on his lip

Three score a thousand times
Where once in Amazon
Where Eldorado holds the key
No keeper holds my hand

Unchain the gate of solitude
The ruler says you run
Run hard unto the scaffold high
Your chance to jump the gun

Oh how high the scaffold grows
The plant life of your widow
In black lace curtains brought you near
From out the plate glass window

The Minotaur with bloody hands
Is enraged by the sun
Caged he by the corpses
Brought forth by the dawn

In Orient is as I told
The buckshee hangman swears
For open crypts to silence
Nylon knots to sway by prayer

In Orient where wise I was
To please the way I live
Come give the beggar chance at hand
His life is on his lip  

The Scaffold (日本語意訳)

東洋の
人生を充実させるための知恵
ささやかなチャンスを手にしたら
その後の成り行きは言動に懸かっている

60年、何度も繰り返しやってくる
かつてアマゾンにあった
エルドラドの鍵を手にするにも
門番は手助けなどしてくれない

孤独の門を解き放ち
吾が魂が行けと言っている
足場に向かって一生懸命走れ
発射台に飛びつくチャンス

あぁ、どれだけ足場が伸びるだろうか
近所で買った黒いレースカーテンに
魂を売った植物生活
板ガラスの窓の外から

血まみれの手のミノタウロスは太陽に怒り狂う
死体の山に囲まれた彼は
夜明けとともに蘇る

かつて東洋で言われたように
封印から解き放たれた秘密に
吊るし首は悪態をつく
祈りに揺れるナイロンノット

東洋の
人生を充実させるための知恵
ささやかなチャンスを手にしたら
その後の成り行きは言動に懸かっている

The Scaffold 解説

木に登ってジャックは金の卵を産む鶏を巨人の家から盗み出す
しかし、悪銭身につかずで
ジャックは大変な目に遭い
反省して真面目に働く

コレっておかしくないですか?

楽して稼ぐというのは
周りがそう判断するだけで
本人は大変な努力をしたのだ

みんなが恐れるような木にジャックは登った
しかし、結果だけを見て
失敗したジャックを反面教師に仕立てる

コレって、ある種のプロパガンダで
「出る杭は打つ」の正当化の典型だよね
人生を自分の力で登っていく建造物と例えるなら
中で過ごすのか、
外に出て自分で登り出すのか
自分で選ばなければならない

外には恐ろしいミノタウロスが手招きして待っていると
一般人は言う
しかし東洋では
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という諺があるように
危険を冒さなければ、成功もない

そう、黒いレースカーテンの内側に隠れていては
生ているのか死んでいるのか分からない
まるで誰かに運命を預けた窓辺のプランター植物のような人生だと
バーニーは語っている

Empty Skyの内容にも通ずる詩で
エルトンとバーニーが私たち、そして自分たちをも叱咤激励しているメッセージが窺える
「Three score a thousand times」
というくだりは
すごく深く考えた様子が見て取れる

実際に生きた年数でなく
どれだけ考えたか、行動したか
量より質
物質より精神

バーニーの精神性の高さが胸に染み入るメッセージソング

※バーニーの得意技
歌詞に大事なリームの使い手
「ryeme」は「韻」で
簡単に言うと「響き」

心地よい感覚は「余韻」と言われるように
何だか心地いい響き、フレーズが歌の命
「widow」と「window」のフレーズが
この意味深い詩に
さりげなく散りばめられているのが素晴らしい

ローズちゃん

こうして解説を聞くと、
プレイヤーになるのか?
オーディエンス側になるのか?
人生の大きな選択って感じがするわね!

クリちゃん

いい表現だね!
チャレンジ精神を無くしたら、
面白さもなくなるかもね!

ローズちゃん

ようし!
何だかやる気が出てきたわ!

クリちゃん

いいねー!