目次
- Tiny Dancerって、どんな歌?
- Tiny Dancerオリジナル歌詞
- 可愛いダンサー 日本語意訳
- 可愛いダンサー 解説
Tiny Dancerってどんな歌?
1971年発表のエルトンジョンのアルバム「Madman Across The Water」に収録された楽曲。
仲間と一緒に活動して、それぞれが幸せを掴み、
喜びを讃え、苦労を労う不思議な歌だよ。
ちょっと分かりにくいわね!
そうだね、
この歌もバーニー特有の難しい世界観なんだ。
だから、美しいメロディーラインだけ
評価されていた感じがするんだ。
だけど、2017年にオフィファルビデオがYouTubeで発表されて、
再評価されたよ!
46年の時を経て、
まだ売れるって、凄いわね!
音楽なんて、出ては消え、
消えては出てくる感じだけど、
エルトンジョンの作品はこの歌だけでなく、
リバイバルヒットが多いんだ!
後になって歌詞の内容が心に刺さるのと、
元々クラシックベースの音楽が、
出た時にすでに古く感じる懐かしい作風で、
時代を超えて愛される為に出来上がったようにも思えるんだ!
私たちのモノづくりも共通するかもね。
そうだね!
いっときの流行りを追いかけると長く続かないし、
自分のオリジナル性も育たないよね!
わかったわ!
そんなメッセージを意識しながら聞いてみるわ!
エルトンジョンの数多い歌の中でも
「ユア・ソング」と同じくらい意味が深くて情緒的作品。
コンビとして活動するエルトンとバーニー。
エルトンはライブハウスを熱狂させ、
バーニーはマキシンと知り合い結婚。
それぞれが成功を掴み、喜びあう。
全て面からハッピーが重なり合うひっそりと美しく、
そして実は壮大な作品
Tiny Dancer オリジナル歌詞
Blue jean baby,L.A. lady,seamstress for the band
Pretty eyed,pirate smile,
you’ll marry a music man
Ballerina,you must have seen her dancing in the sand
And now she’s in me,always with me,tiny dancer in my hand
Jesus freaks out in the street
Handing tickets out for God
Turning back she just laughs
The boulevard is not that bad
Piano man he makes his stand
In the auditorium
Looking on she sings the songs
The words she knows,
the tune she hums
But oh how it feels so real
Lying here with no one near
Only you, and you can hear me
When I say softly, slowly
Hold me closer tiny dancer
Count the headlights on the highway
Lay me down in sheets of linen
you had a busy day today
Hold me closer tiny dancer
Count the headlights on the highway
Lay me down in sheets of linen
you had a busy day today
Blue jean baby,L.A. lady,seamstress for the band
Pretty eyed,pirate smile,you’ll marry a music man
Ballerina,you must have seen her dancing in the sand
And now she’s in me,always with me,
tiny dancer in my hand
But oh how it feels so real
Lying here with no one near
Only you, and you can hear me
When I say softly, slowly Hold me closer tiny dancer
Count the headlights on the highway
Lay me down in sheets of linen
you had a busy day today
可愛いダンサー (日本語意訳)
ブルージーン ベイビー
L.A.の女の子
バンドの衣装係
可愛い瞳
パイレーツスマイル(イタズラな笑み)
君はミュージシャンと結婚するよ
バレリーナ(ティンカーベルのようなイメージ)
砂の上で踊り続ける彼女に一目惚れ
そして今、彼女は僕のもの
いつも一緒
可愛いダンサーは僕の腕の中
イエス革命の彼らたちは表通りで
集会の為のチケット配る
引き返してきた彼女は
ただ笑って
大通りのあんなのも悪くないわね
ピアノマン
彼はライブハウスを盛り上げてる
見て、
彼女が歌ってるよ
知ってるんだねこの詩を
口ずさんでるよ曲を
これはだけど、
本当の事だよね
僕の近くには誰もいない
君だけだ
聞いてくれる
言うね
優しく、ゆっくりと
タイニ―ダンサー、
強く抱きしめて
これまでの想い出が走馬灯のようによみがえる
僕を木綿のシーツで寝かせて
君も今日は大変だったね
タイニ―ダンサー、
強く抱きしめて
これまでの想い出が走馬灯のようによみがえる
僕を木綿のシーツで休ませて
君も今日は大変だったね
ブルージーン ベイビー
L.A.の女の子
バンドの衣装係
可愛い瞳
パイレーツスマイル
きっと君はミュージシャンと結婚するよ
バレリーナ
君は砂の上で踊り続ける彼女に一目惚れ
そして今、彼女は僕のもの
いつも一緒
可愛いダンサーは僕の腕の中
これはだけど、
本当の事だよね
僕の近くには誰もいない
君だけだ
聞いてくれる?
優しく、ゆっくり言うから
タイニ―ダンサー、僕を強く抱きしめて
これまでの想い出が走馬灯のようによみがえる
僕を木綿のシーツで休ませて
君も今日は大変だったよね
Tiny Dancer 解説
この歌、
本当に凄いです
後に続くエルトンの作品群の中でも
これだけ完成度の高い作品はあるのだろうか、、、
実際、発表されてから
46年の歳月を経て、
2007年、イギリスで再評価された歌
とは言え、当初はシングルカットもされず、
熱烈なファンのみが知る美しいメロディーの「隠れた名曲」ぐらいな存在
しかし、時間が経つにつれて
評価が上がっていった作品なのです。
そうして、かなり年月が経ってから海外で特集記事が組まれることになります。
その際、エルトンはインタビューでこう答えています。
「バーニーから詩をもらってから熟読し、
その時の情景の正確な解釈は要らないと思った。
色々なキーワードが出てくる、
例えばブルージーン、L.A.lady、パイレーツスマイル、
しかし、この詩の主役は
「砂の上で踊るバレリーナ」、
だから曲調は柔らかくて優しく、ゆったりがいい」
作詞家は作曲者に詩を渡した後、
意味を理解してくれているだろうか?と心配な事もあるそうです。
しかし、バーニーはこのエルトンの
詩に音楽をあてがう迅速さと的確さに憧れを抱いていたと語っています。
そして実際、エルトンはこの歌の主役は
「乾いた砂の上で舞うバレリーナ」と見切っており、
このセンスにバーニーも素直に認めていたのです。
で、「Tiny Dancer」はバーニーの初めての妻となる
マキシン・フェイベルマンへ捧げた愛の歌
つまりプロポーズの歌
「Tiny Dancer」に”マキシンに捧ぐ”と言う
サブタイトルがあることからも分かるのですが、
ここがこの歌を解りにくくしてしまったポイントかも知れないと思うのです。
(マキシンに捧ぐ)であるから、
個人的な恋愛の歌のように
解釈をブロックされてしまったのだ。
しかし、その後、
バーニーはマキシンと離婚
計三度の離婚を繰り返し、
現在は四度目の結婚で落ち着いている
4勝3敗
バーニーにとっては
マキシンとは良い想い出ばかりではなくなった
バーニーの初めての結婚相手
マキシンに捧げた歌
この歌とは一体何だったのか?
今になって改めて彼らの時代背景を振り返ると
バーニーは音楽の世界で成功したくてエルトンと知り合い互いに頑張ってきた
エルトンはピアニストとして、
クラシック音楽の国立大学に行って、ピアニストと指揮者に憧れていた。
しかし、正統なクラシック音楽に触れるほど、
自由度の無い音楽性に心が離れていく。
そして、ピアノから自由に離れて走り回っても良い、
ロックの世界で伝説を作りたいと切望していた。
(個人的にはプレスリーの大ファン)
その二人が燻っていたイギリスを離れ
アメリカ西海岸で一気にブレイク
バーニーは嫁を射止め
エルトンはスターの座を射止めた
これまでアルバム「Empty Sky」「ELTON JOHN」などの発売はあったが
成功というにはまだまだ発展途上
ようやく西海岸でブレーク
あぁ、ホッと一安心
「お互いよく頑張ったよね。今日はゆっくりお休み、、、」
そんな背景の真っ最中に発表された作品なのだ。
また、先述の海外特集記事によると
抱きしめてくれる存在を求める様子は
ベトナム戦争で疲弊して
母親像を求めていたアメリカの時代背景もあったように書かれている
そう考えると
バーニーとエルトンにとって、
嫁とスターの座がお互いの第一の「Tiny Dancer」という側面があると同時に
彼らお互いの出会いが砂漠で見つけたバレリーナでもあるのだ。
そのバレリーナはティンカーベル的な存在
人やモノではなく、
妖精のような目に見えない聖なるもの、
または奇跡のような現象
それがつまり第二の「Tiny Dancer」である訳だ。
だから個人的な彼女やスターの座というよりも、
誰しもが望む夢を叶えてくれる女神、
そんな聖なるものには、
意外にその瞬間は当の本人たちも気付いていない。
しかし、時をかけて現象であった「Tiny Dancer」だと辿り着いたのだ。
かなり難しいわね!
ちゃんとついて来てくれてるかな、、、?
ゴメンね、
文章力が乏しくて、
ゆっくり時間をかけて分かってもらえたら幸いです。
だって、何年も解釈が分からなくて、
特集記事が組まれるほどの歌詞と歌ですから
分かったわ!
どんな物でもすぐに分かるものばかりが
良い訳じゃないしね!
そう言ってくれると助かるよ、
ありがとう!
さて、そんな訳で
「タイニ―ダンサー、僕を強く抱きしめて
これまでの想い出が走馬灯のようによみがえる
僕を木綿のシーツで休ませて 君も今日は大変だったよね」
のフレーズは、世間からの評価プラス
エルトンとバーニーがお互いの労をねぎらうフレーズでもあるという
とてもスピリチュアルな歌詞になっているという点、
「Tiny Dancer」は、
バーニーの嫁という個人的な見解から、
世の中全ての人が舞い降りて欲しい女神、もしくは妖精、現象だった!
その世界観に辿り着き、作品が再評価されたという訳なのです。
また再評価の理由はそれだけではありません
曲としても構成が天才的だと再評価されています
スタートはエルトンのピアノと彼の歌声だけ
シンプルに50秒間続きます。
52秒後からギター、そしてベースが入り
1分50秒過ぎからコーラスがイン。
2分後半からはオーケストラがいつの間にか参加
壮大な楽曲になっていくのです。
つまり一人で活動していた孤独な存在から
徐々に仲間が増えていって、
認められていく様、
そこにエルトンの抱えるマイノリティーの垣根はなく、
近代音楽の象徴エレキギターとクラシック感溢れるコントラバスもが手と手を取り合って
壮大な世界観を築いていく、
それを音楽でも表現しているのです。
歌詞の面でバーニーが時代を超越した言葉を連ね、
音楽でエルトンがその世界観をさらに膨らませる、
この作品が二人の最高傑作だと言われるのも頷けます。
「Hold me closer tiny dancer、、、 」
「これまでよく頑張ったね。今日は柔らかい木綿のシーツでゆっくりお休み」
改めて口ずさむと、
日々頑張っている私たちを
抱きしめてくれているかのような歌ですね。
そして、成功と幸せの妖精、
「Tiny Dancer」に僕たちも巡り会いたい!
多くのアーティストが本気で肖りたいと憧れる作品、
そして、手を合わせるとか胸で十字を切りたくなる
まるで神社仏閣、教会のような作品なのです。
もしかしたらダヴィンチの「最後の晩餐」とか「モナ・リザ」に匹敵する芸術作品で、
ルーブル美術館に飾って欲しいくらいに思っております。
そんな作品、作れたらいいわね!
気持ちだけでも見習いたいね!